転職サービスは「選考を進める窓口」だった ― 短期離職した工場勤務の転職実録
プライム上場の精密部品メーカーを4ヶ月で辞めました。
辞めてすぐ、転職サービスに4つまとめて登録していました。
リクルートエージェント、doda、マイナビエージェント、マイナビ転職。
深く考えていません。
とりあえず会員登録しておく。そういう感覚でした。
夜、スマホで4つの登録フォームを埋めていく。
職歴の欄に、4ヶ月で辞めた会社を入力する手が一瞬止まりました。
不安はありました。
職務経歴書の一番上に、4ヶ月で辞めた行が乗っている。
この経歴で選考に進めるのか。
進みました。普通に進みました。
伴走は期待しない:選考を前に進めてもらう
転職エージェントは「二人三脚で伴走してくれる」とよく言われます。
自分はそれを最初から期待していませんでした。
転職はこれで4回目。
転職の流れも自分の市場価値も、なんとなく分かっているつもりでした。
理由は単純です。
面談がしんどい。
電話面談は長いし回数も重なる。
そもそも自分は、残業と転勤が嫌で会社を辞めた人間です。
転職活動で自分の時間を取られるのが、最初から気が進みませんでした。
dodaは面談2回目の予定が入っているだけで憂鬱でした。
来週もやるらしい。それだけで気が重い。
電話面談では相手の咳払いが妙に気になった。会話も弾まない。
そういう細かいストレスが、面談のたびに積もっていきます。
担当者にも当たり外れがあります。
レスポンスが遅い人。やたらよく喋る人。
でもそこに一喜一憂しても仕方ない。
以前、選考に落ちた腹いせで担当を変えてもらったことがありました。
その担当者が別の面談でまた現れた。
身構えたら、話してみると意外といい人そう。
担当ガチャなんてその程度のものです。
自分が欲しかったのは伴走ではありません。
選考を前に進めてくれる窓口
それだけでよかった。
4つを同時に使うと違いが見える
4つを同時に使うと求人の入り口がそれだけ増えます。
エージェントから流れてくる求人もあれば、
求人サイトで自分から探して見つける求人もある。
まとめて眺めて引っかかったものだけ応募。
そういう使い方をしていました。
そして気づいたことがあります。
同じ「転職サービス」でも、使い心地はけっこう違う。
一番差が出たのは面談の長さでした。
リクルートエージェントは早い。17分で終わったこともあります。
要点だけすり合わせて、はい次。テンポがいい。
マイナビは2つ使いました。
求人サイトのマイナビ転職と、エージェントのマイナビエージェント。
逆に長かったのが、マイナビエージェントの面談です。
求人を一つずつ読み上げられて、39分。
ひとつひとつ丁寧と言えば丁寧。
でも自分には長すぎました。途中、正気か?とさえ思いました。
dodaは連絡が遅め、という印象でした。
約束した時間になっても電話が来ない。15分待っても来ない。
謝罪のメールが届いたのは、それからしばらく経ってからでした。
こういうことが続くと当てにしなくなります。
リクルートエージェントは、逆の遅さでした。
面談のテンポは速い。でも求人を流す段になるとぱたりと音沙汰が止まる時期がある。
返信が何日も来ない。
速いけれど放置もある。サービスごとに遅さの出方が違いました。
マイナビ転職は、エージェントとは毛色が違います。
担当者との面談はなく、自分で求人を検索して直接応募する求人サイト。
長い面談に付き合わなくていい分、気楽でした。
そのかわり、誰かが選考を後押ししてくれるわけでもない。
これはあくまで、自分がいくつか使ってきた中での体感です。
担当者によっても変わるし相性もある。
ただ、良い求人がどこから出てくるかは事前にわかりません。
だから入り口は広く取っておくほうがいい。
1社に絞るとそのぶん選択肢を自分で狭めてしまいます。
複数の転職サービスを実際に使い比べた話は、別の記事に詳しく書きました。
転職エージェント3社を併用して感じた違い
短期離職を抱えても選考は普通に進んだ
4ヶ月で辞めた。
この事実をどう説明するか。
隠す手もあったと思います。期間をぼかすとか、触れないとか。
自分は隠しませんでした。
建前を1本だけ用意して通しました。
そもそもなぜ4ヶ月で辞めることになったのか。その経緯は別の記事に詳しく書きました。
プライム上場メーカーの品質保証に未経験で入って4ヶ月で燃え尽きた話
建前はシンプルです。
入社してすぐ、関西への転勤の話が出た。結婚の予定があって急な転勤は難しかった。
あとは、即戦力扱いで放り込まれたけれど経験が追いつかなかった。
ほぼ未経験の分野に入ったのに教育らしい教育はありませんでした。
最初の説明もそこそこに、すぐ現場の仕事が回ってくる。
周りは「できる前提」で動いている。
わからないことも聞いていいのか迷う空気がありました。
中途は即戦力。手取り足取りの教育はない。
これは自分のいた業界では珍しくない話です。
そこへ、経験の浅い自分が放り込まれた。
うまくいかなかった理由として、面接で話しても角が立たない。
嘘ではありません。盛ってもいない。
事実の中から、人に話せる角を1本だけ選んだ。それだけです。
隠さなかったのは、隠すほうがしんどいからです。
取り繕った話は、突っ込まれると崩れる。
1本に絞っておけばどこを聞かれても同じ答えで返せる。
結果、短期離職を抱えていても選考は普通に進みました。
書類で全部弾かれるんじゃないか。そう思っていた。でも、そんなことはなかった。
スカウトも届く。面接の日程も普通に組まれていく。
4ヶ月の行があっても流れは止まりませんでした。
拍子抜けするくらい、普通でした。
短期離職を面接でどう説明したかは、別の記事に詳しく書きました。
短期離職を面接でどう乗り切ったか
AIは面接準備の壁打ちに使った
面接の準備はAIを壁打ち相手に使いました。
誰かに頼むのが面倒だったからです。
自分のペースで、好きな時間に進めたかった。
使い方は2つだけ。
ひとつは、想定問答を出させること。
「短期離職についてどう聞かれるか」をAIに並べてもらう。
「なぜ4ヶ月で辞めたのか?」
「次もすぐ辞めるのでは?」
痛いところを突く質問がひととおり出てきます。
出てきた質問に自分で答えを用意していく。
本番で初めて聞かれて固まる、というのを減らせました。
もうひとつは、短期離職の説明文を一緒に整えること。
自分で書いた説明は、どうしても言い訳がましくなる。
それをAIに渡して角を落としてもらう。
短く、言い訳に聞こえない形に直していく。
さっきの建前1本を、これで磨きました。
それ以上のことはしていません。
AIに転職先を選ばせたわけでも、丸ごと任せたわけでもない。
壁打ち相手。それくらいの距離感がちょうどよかった。
面接で話した建前と、日記に書いた本音のズレは別の記事に詳しく書きました。
面接で話した建前と、日記に書いた本音
まとめ:間口を広く持てば選考は進む
転職サービスに伴走は期待しませんでした。
エージェント2社と求人サイト1つを併用して、流れてくる中から選ぶ。
短期離職は隠さず、建前を1本だけ用意して通す。
面接準備はAIで壁打ちする。
これで現職にたどり着きました。
最後に1つ。
今の会社、実は一度断っています。
提示された条件に、休日出勤と残業が引っかかった。
時間が欲しくて転職しているのに、これでは意味がない。
そう思って朝イチで辞退の連絡を入れました。
そうしたらエージェントが止めてくれた。
「あと1日あるから悩んでみたら」
聞いた質問にも全部答えてくれた。
それで考え直して結局入りました。
伴走してもらわなくても、間口を広く持って選考を前に進めれば転職はできる。
担当ガチャに一喜一憂しなくていい。短期離職も隠さなくていい。
自分が選んだのは、年収を一段下げてでも時間を取れる今の会社でした。
その選択の全体像は、別の記事に詳しく書きました。
年収550万 vs 年収480万+定時退勤、選んだのは後者だった理由